八雲の国から末広がり

旧八祐会ブログ

相続税100%

相続税を100%にしようと唱えてる人達がいる。私はそれには反対だ。もしそれを実施したら、自殺の増加をはじめ、治安が非常に悪化すると予想する。いや確実にそうなる。

昨年、相続を経験した。彼女は残される私のためにできる限りの対策を講じてくれていた。その愛情のおかげで生きようという気力を持てた。もし、昨年に相続税が100%だったならば、私はこの国を迷わず捨ててる。もしくはもう生きていない。

「生命保険」というのは、残された者にとって非常にありがたい。命と引き換えにしては安いお金だけれども、てかどんなに高額でも生きててくれる方がいいに決まっているから必然的に億でも兆でも安くなる。まあそのことは置いといて、生命保険で遺族が実際に手にするお金はとっても大きなお金。当面は暮らしていける。この「当面」という猶予期間があるから遺族は「生きよう」という気になれる。相続という形でこの猶予期間が奪われてしまったら、自殺(餓死含む)するか犯罪者となるか、または過労で早死となるだろう。

ちなみに私は、親→子(自分)の相続はまだ経験していない(なおかつ母の父母も健在)。なのでこの記事は配偶者が亡くなったケースを基本として書いている。

配偶者が亡くなると、残された夫(または妻)は精神を病みます。必ず。そして今は不景気です。ものすごく頑張らないと収入を得るのが難しい時代。仮に私がサラリーマンだとして毎日満員電車に乗らねばならなかったら、今頃の時期からパニック障害になってたでしょう。てか、いま軽くなってるし。湿度が上がって蒸し暑くなるとちとヤバい。まあその話は置いといて、話の続きだが、そのような精神状態では遅かれ早かれ仕事にいけなくなる、もしくは電車にダイブ。専業主婦の場合もかなり厳しいでしょう。子供が幼かったらノイローゼ確定。このような状況の中、保険金という猶予のおかげで遺族は「立ち直る時間」を得られる。これは男女とも一緒。この時間はかけがえのない愛の証。そしてその愛を感じるおかげで生きる気力が生まれる。もし相続税が重税だったなら、国は先立った者の愛を蝕み、残された者の希望を蝕むことになる。その税金のゆくえが無能の手により泡となって消えたと知ったら私の精神は一体どうなってしまうのか、とてもこわい。

親から子へのケースも、子供がまだ幼かったとしたら、相続税の重税は悪だ。で、これらの延長線で相続というものを考えていくと、どのケースにおいても国が重税を課すのは間違っているだろう。

諸外国では相続税はゼロか、あってもかなり低いし控除も十分にある。日本政府は諸外国のまねをするのが好きなんだから、その論法で消費税を上げようとしているんだから、だったら相続税は引き下げるべきだろう。でも今の政府は相続税を引き上げようとしている。おいおい、そりゃ違くね?そしてその中でも庶民に関係するのが基礎控除の引き下げ。これはかなりのケースで少なからず搾取されると思う。で少なからずその影響が現れるだろう。もちろん悪化という形で。