八雲の国から末広がり

旧八祐会ブログ

イレズミ

最近、イレズミの話題がけっこうニュースになってますね。

少し前に、タレントの小森純さんがタトゥーに対する偏見をなくしたいと涙ながらに訴えているのをみましたが、今の時代ですとそれは難しいでしょう。なんで難しいかというと、イレズミがただのファッションになり下がってしまったから。

 

イレズミの歴史は古く、神聖な儀式として古来から世界各地で行われてきました。いまでもハワイのクムフラ など、古来からの風習を守っているところはイレズミ文化が残っております。

彼らがするイレズミは、神さまとのつながりのために行います。イレズミをすることで、より神さまからのエネルギーを享けやすくなると考えられております。

スポーツ界で「スパイラルテープ」というのが一時期流行りました。お菓子の「サッポロポテト・バーベQあじ」の形をしたテープを身体のあちこちに貼るやつです。当時、箱根駅伝で圧倒的な強さを誇った山梨学院大学の選手がそれをしていたので、ブームに火がつきました。どうも身体の気の流れがよくなるみたいです。

で、それといま話した神聖なイレズミの効果は似ています。身体に幾何学的な模様を描くことで、神さまとの調和を図るのです。

 

さきほどのスパイラルテープですが、そのブームは長くは続きませんでした。その理由として、選手はそれがどう効いてるか感じづらく、また気のバランスはころころと変わるので、そのつど貼り替えなければなりません。そのタイミングを誤ると、かえって貼る前よりもパフォーマンスが低下してしまうのが原因と思われます。

で、神聖なイレズミも同じです。あの幾何学模様の効果は永続しません。ゆえにこちらも時代とともに衰退していったものと考えられます。油性マジックとかボディペイントみたいに、汗や水では消えないが簡単に消せてまた違う模様を描ける技術が古代にあったらよかったんですけどね。

 

文明の発達とともに、神さまの意に沿って模様を描ける人(ハイレベルなスピリィチュアル能力者)がいなくなったのも、イレズミがファッションになり下がった要因と思われます。また文明が発達して、描く方だけでなく描かれる方もその効果を必要としなくなったのも大きいでしょう。

古代とくらべたら、いま我々があたりまえに享受している文明は神がかり的なものです。なんせ空を飛んでどこへでも行けちゃうんですから。「テルマエ・ロマエ」で古代ローマ人のルシウスが幾度となく日本の文明に驚愕したみたいに、人類はたったの2000年で神をも恐れぬ進歩を遂げました。

人間が機械を通じてできることは、もはや神の領域です。ゆえに神さまへの信仰も、うすくなってしまいました。で、人間が調子こいてると神さまがドSになります。なので、科学が発達するのは喜ばしいことでしょうが、もうちょっと神さまを尊重する心(畏敬の念)を正しく育むべきでしょう。

 

科学万能主義をもうすこし諫めて、スピリチュアルなものへの偏見や蔑視がなくなれば、またイレズミ文化が復活するかもしれません。しかしちゃんと正しい模様を描ける人が現れないと無理ですので、果たしてどうなのでしょうか。

次の文化変革期は西暦2104年からですから、100年後には正しいイレズミ文化が復活するか、それとも完全に消滅するか分かれそうです。もしちゃんと復活すれば、医療にも応用できそうな気がします(身体の気の流れを良くして健康になる)。

 

そもそも、なんでみんなタトゥーをわざわざ彫るんでしょう?シールやペイントじゃあダメなんでしょうかね?せっかく文明が発達してわざわざ彫らずに描けるのに。