殺気立つ羽田空港国際線ターミナル(帰国時)
昨晩は、初めてハイヤーを手配しましたが、これが大正解。何ひとつイラつくことなく帰宅できました。もちろんこれは、ハイヤー会社さんの手厚いサービスのおかげですが、他にも大きな要因として、「時間」を気にしなくてよいという点も挙げられます。
こちら、着陸後のドアオープン前の様子。
ベルトサインが消えてから、みな一目散に前へ前へと押し寄せます。
で、ドアが開いたら、みな無言で早足。なかには小走りする人も。
「どうせ走ったって、結局はバゲージクレーム(荷物引き渡し場所)で待たされるのに
」と、私ひとり余裕しゃくしゃく。「やっぱオレ、旅慣れてるぜ」と調子づく。
で、案の定、小走りした人らもみな、ターンテーブルのところで待たされている。
私の便が到着したのが、22時30分。この時間は、ハワイ便などなどが相次いで、空港内は大変混雑している。で、みな一様に不機嫌。なかには子供を怒鳴り散らす母親まで。
成田の夕方帰国便もかなり混雑するけれども、ここまでみな不機嫌ではない。旅先で知り合った人たちと、最後のあいさつとかして、もうちょっと和気あいあいとしている。
この羽田と成田の違いはなに?
で、わかった。みな空港から自宅までの「足」を気にしてるから、イライラが募っているんだと。
22時30分に到着すると、都心に住んでいる人以外は、電車やバスの最終に間に合わない人が大勢いる。もうほんと、先進国とは思えない脆弱ぶり。
私も一応は東京23区内の住人だが、自宅までの終電にはおそらく間に合わない。でももしかしたら間に合うかもしれない、いややっぱ無理かも。といったかんじで、ハイヤーを手配していなければ、頭の中であらゆる乗り継ぎ方法のシュミレーションを繰り返して戦闘モードになっていただろう。周囲の人らの顔つきをみて、そんなことをぼんやり考えていた。
皮肉なもんで、のほほんとしている私のほうが、小走りした人らよりも先に荷物を受け取る。人ごみをかき分けて荷物を受け取る際、つい「えくすきゅーずみー」と言いそうになる。たかだか数日でもう外国かぶれしてる私。
「家に着くまでが旅」というありきたりな言葉を、つくづく実感する。
今回で羽田から帰宅するのは3回目だが、過去2回の戦闘モードの時には、そんなことを考える余裕がなかった。
せっかくそれなりに高いお金を出して海外に行くんですから、最後にケチって旅の思い出を台無しにしないで、「家に着くまでが旅」として、普段ではしない贅沢をなさって、自宅のドアを開ける瞬間まで夢の時間を満喫しつづけてください。