大阪上本町でお好み焼き
大阪上本町、ハイハイタウン。むかし闇市があった場所らしく、なんとなくその雰囲気をのこすかのような佇まい。
ネットで調べていたお目当ての店「圓(まどか)」さん。
一見さんお断り的な雰囲気ぷんぷんで怖気づくも、腹ペコだし、お好み食べたいし。
意を決してのれんをくぐる。
「いらっしゃいませー」と明るい声。ちょっとホッとする。
座るやいなや早速注文だが、自分の席からはメニュー見えない…
事前に予習していたメニューをおそるおそる注文。
「イカ玉を、えーっと、座布団で」
待ってるあいだ、周囲をリサーチ。大阪の人はお好み焼きをヘラだけで食べると聞いたことがある。箸を使って食べるなんて邪道！と聞いた。だから私も今回、ヘラのみで食べる気まんまん。で、横目でみなさんが食べる姿をウォッチング。
「おまちどうさん」お隣の女性の目の前に、焼きあがったお好み焼きが移される。
「ありがとー」の声とともにヘラをつかむ。そして、小さく切って…
あれ？小皿に乗せて箸で食べてるー。女性だからかなと思い、奥のサラリーマンに視線を移す。こちらも焼きあがった。ヘラを握り、小さく切って、あれれ、やっぱ箸で食べてる。うーん、今は大阪でも箸で食べるスタイルが主流なのかな？
そうこうしているうちに、私のも完成。「はーい、おまちどうさん」
ひじょうにボリューミー。でも、食べきれないほどではない。はじめはそう思っていた。でも、これ１つで腹パンパンになるとは… ＯＳＡＫＡを甘く見ていたorz
そうそう、焼きあがって仕上げの時にソースをどうするか聞かれる。たぶんマヨネーズがダメな人とかいるんだろう。たしかお好み焼きにマヨをかけるのって、私が中学生の時くらいからだと思う。今やお好み焼きにマヨネーズは当たり前になってるが、むかしは邪道あつかいだった記憶がある。
そして今回、新たなトッピングと出会う。それは「ケチャップ」。
ネットで調べると、どうもこれは、こちら圓さんオリジナルっぽい。ネットで事前に知っていたので驚きはしなかったが、未知との遭遇の赤いトッピング。
では、いただきまーす。
うおっ！ふわっふわ！お好みふわっふわ！お好みふわっふわ！
はふはふ熱々うまうまー。熱々はふはふー。
すんげー美味い！
これだけ食べに飛行機とばしてもいいぐらい、ひとくちでこのお好みのとりこになった。
で、ケチャップですが、あり！ ほんのり酸味が加わって、これまた美味い。
って、ケチャップだよねこれ？ ご主人に確認しなかったけど、たぶんケチャップ。
美味しいのは、味だけではない。ご主人とおかみさんの人柄も加味されてる。
ちょー人見知りの私。こういうカウンター型のお店はすんごく苦手。まして一人で、しかも常連さんばかりっぽいお店になんて、どんな罰ゲームだよ。でもこちら圓さん、ご主人やおかみさんから雑談(詮索／取り調べ)はしてこない。かといって愛想が悪いわけではない。明るく丁寧で細やかな応対をしてくれる。
とても居心地がよいぞー。
その昔、大阪で合宿していた時、休日にお好み食いに行こってことになり、関西の子に連れてってもらった。で、行った先が、東京にも出店しているチェーン店。そこが本店だったらまだしも。ここならお前に頼まんでも探せるわー！とみんなで文句いったっけ。こういうお店に連れてって欲しかった。２０年以上たってようやく念願かなった、本場大阪のお好み焼き屋さん。そういえばあいつ、芦屋のお坊ちゃんだった。じゃあ庶民の食べもの知らんでも仕方ないわー。
圓さんの話に戻す。私が頼んだのが「座ブトン」というスタイル。これは、モダン焼きとは違って、通常のお好み焼きの上にやきそばがのるタイプ。これもこちらオリジナルだろう。だから圓さんに来たならぜひこの座ブトンを試していただきたいが、ひとつ問題が。
量が多い。
完食できないほど大盛りではないが、このあと別腹が作動しなくなる。たくさん歩いても作動しなかった。
見た目はさほど大きくなくみえる。でも、熱々のお好みは一気には食べれない。小さく切って、はふはふ。切ってはふはふを繰り返すうちに、半分くらい進んだ所で満腹中枢が作動しはじめる。そこからペースダウンすると、益々満腹ちゅーすー大活躍。
座ブトンにせず、ノーマルなお好み焼きだけならば、ここまで満腹じごくにはならない気がする。女性や中年のおじさんは皆ノーマルなお好み焼きだけにしていた。だから、食べ歩きしまくりたい方は、やきそばを加えずの方がいいかも。
お好み焼き 圓(まどか)
営業時間 １１：３０～２１：００、定休日 月曜日と第２月曜日の前日
大阪市天王寺区上本町6丁目3-31-231 上本町ハイハイタウン2F
ご主人の「おおきにー」に、
お客さんが「ありがとー」と返す。
そのやりとりに、ほっこりした。
ごちそうさまでしたー♪
