八雲の国から末広がり

旧八祐会ブログ

ノックの回数

「就活狂想曲」という動画が絶賛されているそうで、ちょっと見てみた。

私自身、いわゆる就活というものをほとんどしなかったので、この動画の秀逸さはあまり分からなかった。共感できないとアラがみえてしまうのもので、その中で気になったのが「ノック」の回数。面接部屋に入るためのノックが2回なのに驚いた(そういう演出?)。

 

大学受験を前に、高校で面接の練習を行なった(推薦入試の者だけ)。その時「ノック2回は便所ノックといってトイレ用の回数だから、ノックは必ず3回しなさい」と教わった。もう20年以上前のこと。

のちに3回も実は正式なものではなく、ノックは4回するのが正しいマナーだと知った。

ベートーベンの「運命」の出だしのジャジャジャジャーンがノックの回数だということは今知った。

 

グーグルで調べてみると「日本では2回でもOK」なる記述を見かける。「ノックの回数で採否を判断しない」とも。これは、罠ですね。

大学受験の時ですら注意されたんですから、就活時にはそれ以上にシビアになるにきまってますって。だから「日本ではOK」なる言葉を鵜呑みにしないようご注意ください。

 

海外ドラマをみてると、ノックの回数はたいてい4回してますね。しかもかなり速いテンポでトントントントンって叩いてます。トンっていうよりも「コッ!」ってかんじの速さで。ホテルのハウスキーピングのノックもこんなかんじなので、ドラマや映画のノックが特別急いでいる時用のものでなく、スタンダードなマナーなのでしょう。

 

しいて日本用にアレンジするとしたら、欧米式の速いテンポでなく、トントンと叩くことでしょうかね。あとはせいぜい4回でなく3回に短縮するくらいでしょうか。ただ、就活の時には4回にした方が無難でしょう。

「2回でOK」は論外です。

 

日本の社会って、ちょくちょくこうした罠があります。飲み会の席での「無礼講」なんかは典型ですね。トラップに引っかかって蹴落とされぬよう気をつけましょう。

 

 

最後に余計なお節介を少々。

就活や大企業への就職を否定的にとらえる意見がネットでは多くみられます。うん、至極もっともです。が、社会勉強の一環としては、それら経験も悪くないのではと私は思います。ノックの回数がなあなあな会社と、そういった諸々の事いちいちにうるさい会社、私は後者の方が最初の就職ではおすすめだったりします。

どこに勤めようが、どうせ嫌になって(はたまた社会情勢の変化等で)転職する人が大半でしょうから、だったら最初はあえて茨の道を歩んでみるのも宜しいのでは、と。

但し、泥沼の道や底なし沼の道を茨の道と勘違いしないよう、くれぐれもご注意くださいませ。

《例》

泥沼=上司があまりにもバカすぎる会社。

底なし沼=頑張ると「お前が頑張ると俺らがサボってるようにみられるから頑張るな」といわれる会社。