どうでもいい
妻は誰に投票したか教えてくれない人だった。今回の選挙、彼女だったらどこの誰に入れたのだろうか。彼女が生きてたら、選挙結果がどんなに絶望的でも、どうでもよかった。生きてく上ではなんの支障もない。どんだけ増税されようとも負けなかった。
けれど、状況は変わってしまった。
あたりめをかじりビールをあおりながら、選挙結果の分析とこの先の展望を見聞きする。
どうでもいい。
昔は希望の光が強かったゆえに、どうでもよかった。
今は絶望の闇が深すぎて、もうどうでもいい。
あきらめちゃうと、らく。たたかうよりも、らく。
国民の47.39%は、あきらめているんだと思う。
マスコミは投票率の低さを憂いているが、正常だと思う。「生きねば。」ならないから。
それでも投票に行った人は、あきらめの中でもどうにか力を振り絞って投票したのだろう。その行為が無になると知ってても。
そのことを政治家や官僚たちはどう思っているのだろうか。
いや、どうでもいいや、そんなこと。
どんどん熱が冷めていく。情熱が、どんどんと。
そんな時には、旅に出るのが処方箋。
この国を、それでもまだましと思えば安堵するし、
もうダメだと思えば新たな希望が生まれる。
世界は、もっともっと、広い。