八雲の国から末広がり

旧八祐会ブログ

農道のフェラーリ

日産の元デザイナーがミニバンdisって大炎上したそうで、後れ馳せながら私もちょっと参戦。

ところで、私がイメージしていたミニバンと実際のミニバンはどうやら違っていたようで、てっきり黄色いナンバーでちょっとノッポな車のことを言ってるのかと思ったらそうではなかった。画像検索したらエルグランドとか出てきて「ぜんぜんミニじゃねーよ!」とタリーズのコーヒーを噴き出すところでした。

エルグランドといえば放送作家の鈴木おさむさんが内装をカスタマイズしてセレブ仕様にしてましたよね。芸能人や企業のお偉方といった自分で運転しない人用の移動車は、最近ではこのミニバンタイプが主流となっています。なので私としては「勝ち組の車」のイメージが強いです。セレブ仕様でなく一般的なミニバンだって、3世代が仲睦まじく乗ってる姿は紛れもなく勝者の証でしょう。

さて、ここ出雲では、エルグランドのようなでっかいミニバンはあまり多くありません。イメージとしては田舎ほどたくさん走ってそうですが、実際には違ってました。その理由として私なりに考えましたところ、1台の車輌にたくさん人を乗せる必要性があまりないからかな、と。どういうことかというと、駐車スペースがたくさんあるからです。私が借りたこの家も駐車スペースは2台分あって、軽自動車だったら3台停められます。もちろん家賃込みです。なのでこちらではエルグランドを買うなら軽自動車3台買った方が利便性が良いのでしょうね。

車の「カッコイイ」については、イケメンが運転してたら何でもカッコイイわけで。日本でダサいとされる車でもアメリカやヨーロッパでみたら「クール!」とか思っちゃうわけで。
また、最初はダサく感じていても、長年乗り続けていると流行に取り残されてかえって稀少性が高まったり、キズや錆びがいいエイジングとなって「クール!」って思っちゃったりして。今の私の車がまさにそうで、母のお下がりの初代フィットに乗っているんですが、昔はその形がダサく感じて嫌々ながら乗っていました。でも今はカッコ良く見えてきちゃって新車を買えず困ってます。ナビなんかもう全然役立たずで「ディズニー・シー(建設中)」てな具合でして。あはは。

新しい車でも、お!っと思うデザインの車はあるんですけどもね。でもそういう車はみんなもそう思うわけで、んで巷にはその車がたくさん走る。そうなるととたんに熱が冷めてしまいます。あまのじゃくです。件のデザイナーさんも、きっとあまのじゃくなんでしょう。

もし買い換えるなら、ホンダのS660を狙ってました。独り身なんで2シーターの車で十分だし、遊べる車なら引きこもりを治すのにもちょうど良いかなと。そしたら突然の出雲移住ですよ。まったくもう。雪降るところでキャンバストップのオープンカーなんか屋根つぶれちゃうから乗れねえし。夏場は虫ガンガン飛んでくるから怖くて屋根開けれねえし。先日も窓全開にしてたらカナブン突っ込んできたし。超びびったよ。
こちらに来たら遊べる車をわざわざ買わなくても遊べる。それこそ軽トラなんかうってつけ。

というわけで、どんなにデザインが優れていても巷に溢れてしまえばダサくなるし、また適材適所を大きく逸脱してもダサいわけで。六本木ではフェラーリがちやほやされるが、島根では軽トラ(農道のフェラーリ)の方がクールだよ。
人の価値観なんて曖昧で実体なくふわふわしたもんなんだから、他人様をダサいという奴が一番ダサいんだな。
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