時間の無駄?
ビジネス書の多くが「効率化」を促す内容です。
いかに無駄に気づき、それを排除するかを延々と説いています。
まあ、著者の言わんとすることは理解できる。その本のタイトルや著者のようになるには、多少の犠牲はやむを得ないのだろう。「痛みなくして改革なし」ってやつか。
でも、著者が「それは時間の無駄」と切り捨てるものを、私は疑う。
たとえば、仕事おわりの「飲みニケーション」。それを時間の無駄と切り捨てて、かわりにブログを書きましょうという指摘。
そうすれば確かに自分の「収入」はアップするかもしれない。でも、それで果たして人生が豊かになるのでしょうか。ひいては皆がその考えにならってしまって、果たして世の中はよくなるのでしょうか。
ブログを書くことでの効能は非常に大きいと思います。でも、だからといって身近な縁とのコミュニケーションを断ってまですることでしょうか。もちろん飲みニケーションの頻度にもよるでしょうが、でもどんなに高頻度でも直接に人とふれあう時間の方がパソコンと向き合うよりもずっと重要な気がします。
その分、オフ会に参加しているというのなら、それもありかもしれません。でも、ネットで簡単に繋がる縁は、いつでも簡単に切り離せる縁でもあります。会社内での縁や学生時代からの縁と同じに考えてはいけません。
それに、身近な縁をおろそかにする者が、ネットでつながった縁から大事にされるとは思えません。自分の行いは、そっくりそのまま自分に返ってきます。
何ごとも、誘われるうちが花です。
よっぽど嫌悪する相手でなければ、身近な縁を大切にして下さい。
自分の人生において、無駄なものなど何ひとつありません。
行き過ぎた効率化は、人生を貧しくします。
「時間の無駄」というキーワードを安易に持ち出す人には気をつけた方がよろしいです。悪魔のささやきにほだされて、しあわせを見失わないようご注意ください。