八雲の国から末広がり

旧八祐会ブログ

リムジン(ハイヤー)のすすめ《BKK空港からホテルまで編》

今回の旅では、バンコクでの空港↔ホテル間の往復と、羽田からの帰りで、リムジン(ハイヤー)を手配しました。リムジンといっても、細長い車でシャンパンがついているあれでなく、普通の高級車で、ホテル専用の送迎サービス。車種はベンツのSクラスかな。

 

タイで、空港からホテル(バンコク市内)までは、タクシーだと400バーツほど。一方、ホテルのリムジンは、片道2900バーツで、往復5200バーツ。ホテル一泊分より高額。これまで、妻と一緒か妻一人旅なら手配してたが、私ひとりならこんな選択肢はしなかった。

そんなケチな私が、なぜ今回はそんな高額な送迎を頼んだかというと、要因の1つに、バンコクにビビっていたからというのがある。初タイゆえ、安心をお金で買ったというのが1番大きな理由。ぼったくりに神経を尖らせるというエネルギーが、いまの私にはない。安心に対してはじめてお金を使った。

 

さて、セントレジスの送迎の感想ですが、ちょっと期待値が大きすぎましたゆえ、若干の辛口評価です。というのも、特に「行き」についてですが、ピックアップの方法や場所など詳しい情報がなかったので、ネットでのいろんな情報を勝手に脳内で構成してシュミレーションしておりました。あんなサービスやこんなサービスもある、みたいな感じで高額な送迎サービスを「安いもんだ」とする理由を勝手につくりあげていました。

 

私のつくりあげたイメージだと、先ず、機内から出るとすぐに私の名札(ネームプレート)を手にした係員と会い、そして野球のリリーフカーみたいなのでラウンジへと向かう。そこで冷たいジュースかなんか飲みながら、イミグレの手続きを待つ(係員が代行して入国のスタンプをもらってきてくれる)。ほどなくして私の荷物を持った係員の誘導でリムジンまで行き、そしてホテルへと向かう。そんなイメージをしておりました。バリのセントレジスで送迎を頼んだ時には、こんな感じのサービスでしたので。

 

で、実際は、機内から意気揚々と出ても、私の名札を掲げた係員もいなければ、私用のリリーフカーも待機していない。あれ、おかしいぞ?

頭の中ではてなを繰り返しながら歩く横を、リリーフカーに乗せられた人が颯爽と通り過ぎる。もしかしたら私の名札を掲げた人を見落としたのかもと思いながら、いやでもそんな人はいなかったと自問自答して、皆が行く方向に不安げについて行く。そして広い空港をようやく歩き終えて、イミグレらしき場所に到着。

ネット情報では、タイのイミグレにはファストトラックサービスなるものがあり、長い行列を待たずに入国できるとあった。でもそれらしい場所を見つけられずに、結局は普通の列に並ぶ。まあ、さほど混んでなかったので、あるかどうかも分からない場所を探すよりは、素直にみんないる列に並ぶほうが早いと自分を納得させて。

ほどなく無事に入国手続きを終えてターンテーブルへ。まだ荷物は出てきていなかったので、すこし溜飲を下げる。ビジネスクラスにいた乗客も同じように待機していた。でもカートを持って待機してる係員が何人もいるので、やっぱラウンジでシャンパンでも飲みながら待っている人はいるのかも。自分もそうであったはずと思いながらも、でもそういう人はきっとファーストクラスで来たんだなと自分に言い聞かせる。イライラしても仕方ないので、周囲の景色を眺めて情報収集。両替の場所やタクシーサービスのカウンターなど、次に来た時に利用するかもしれない場所をチェックしながら、荷物が出てくるのを待つ。

で、荷物を受け取ってゲートを出る。さすがにそこでは私の名前を掲げて待っている人がいるであろう。がしかし、いない!さすがにパニくった。

私がでた出口と反対側にネームプレートらしき物をもった集団がいる。が、来ている服がみなラフすぎて怪しい。一方、私の目の前には、個人名のプレートは掲げていないが、ホテル名のプレートを掲げている集団がいる。そこでセントレジスのプレートを持つ人を探すが、それらしき人はいなく、そこを通り過ぎる。が、周囲を見渡してもますます当てはなく、再びホテルプレートを掲げた集団のところにもどる。で、話しかけてみた。

「ふえあーセントレジス?」と心細くつぶやく。そしたら、ななめ横で下を向いていた係員が顔をあげて、「セントレジス?」と聞き返す。で、相手が私の名前を言ったか私が言ったか覚えていないが、ようやくセントレジスのスタッフと落ち合えた。ふう、これで一安心。あとは誘導に従って、ホテルまで快適ドライブ。

 

私の感想ばかり述べたので情報が分かりづらかったが、要すると、バゲージクレームで受け取って出口までは自力で。そして税関出口を出てすぐの右側に、有名どころのホテルプレートがいくつもある場所があり、そこに各ホテルのスタッフが制服を着て待機している。セントレジスのスタッフは、プレートを持って声を張り上げることなく静かに待機しているので、自ら「セントレジス!」と連呼すれば落ち合えます。

 

なんでスタッフが私の名前が記してあるプレートを掲げていなかったのか。

おそらく、それを掲げて待機していたら、別の場所で「なりすまし」が先まわりして、私を違うホテルへと連れ去っていたかもしれない。そういうトラブルがないよう配慮したものと思われる。バンコク、まじこわいわー。

 

ホテルスタッフは、ピックアップ客の名前を控えたリストを必ず持っています。なので、自分から名前を言わないでも相手が言ってくれます。用心を重ねるならば、自ら先に名乗らないでホテルスタッフに名前を言わせたほうがよいかもしれません。でも出口右側のホテル看板がある集団のところでしたら、さほど警戒しなくても大丈夫かと思います。

 

昼間にタイに着いて、なおかつもう何度もタイに来ているならば、「電車」で移動する方が安いし安心と思います。タクシーは、うーん、今回は街中でも1度も使わなかったので何ともいえませんが、いろんな旅ブログを読むと、タイに限らずどこの国でも、空港からホテルまでのタクシーが1番トラブル遭遇率が高いです。

 

初めてタイに行くならば、なおかつ高級ランクのホテルに泊まるんであれば、私はホテルに送迎を頼むことをおすすめします。片道2900バーツは今のレートでも7000円以上します。タイの物価を考えるとかなりの高額です。でも、ニューヨークだと片道160ドル前後、成田だと片道3万円ほどですので、それに比べれば安いです。

 

今回の私の場合、バリほどの厚遇はありませんでしたが、それでも十分に楽できました。往復割引もあり、片道2600バーツに値下げされてちょっとお得感。

ホテルまでの道中では、高速を走るピンクのタクシーを横目にしながら、ベンツの乗り心地に酔いしれる。ホテルで待ち受けているであろう様々なラグジュアリーに思いを馳せながら。

《ホテルからBKK空港まで編につづく》